今回は「彫刻」を紹介します。
彫刻は2年生の授業で、今年の2年生は52名在籍していて2年H組とI組に26名ずつ分かれています。それをさらに2つに分けた13名の班で授業行っています。一言で彫刻と言っても色々あります、粘土や木、石など素材の違いや、具象・抽象の違いとか。その内容の違うことを2つの班で行っています。こちら「塑造班」です。木彫や石彫などの「彫造」は素材を削って形を造るのに対して、「塑造」は心棒を組んでそこに粘土を付けていきます。
これは5月20日に撮影、だいぶ形ができています。
塑造の大変なのは粘土で形ができて完成ではないのです。使用しているのは水粘土で放置しておくとひび割れるのでこの後、石膏取りを行います。そう、この後が結構大変なのです。
これは6月3日に撮影、石膏で型を取っているところです。この後、型を割って粘土を掻き出す→その型に石膏を流す。そうすると石膏像が出来上がります。型を取るという作業は立体造形の分野ではとても重要な技術で、石膏以外にもシリコンや砂等を使うこともあります。この授業は粘土で造形力を養うという目的がありますが、型を使うという技術を学ぶという目的もあります。
こちらは「段ボール造形班」です。段ボール?と思うかもしれませんが、現代では結構よく使われる素材です。こちらは自分の思い描いたイメージを形にするということに重点を置いていて、出来上がってくる作品は概ね抽象的になります。
どうでしょう、何に見えますか?
この授業はイメージを言語化するということも重きを置いていて、この日は制作の中間ディスカッションを行っています。自分が何を考えて表現したのかを発表し、周りの生徒や担当の先生と意見交換をします。また制作段階を写真に撮り、最終的には彫刻ノートという形にまとめていきます。
これは昨年の生徒の彫刻ノートです。作者がどう思考、判断し展開してきたのかが良くわかりいます。「ただ何となくこうなった」というのではなくコンセプトを述べる練習でもあります。作品を発表する際にはとても重要なことなのです。
「彫刻」の授業はこの班が2学期の中ごろにチェンジして両方を体験するという形になります。