今回は1年の「工芸基礎」を紹介します。
「工芸基礎」は、陶芸、金工、木工と異なる素材を扱う工芸に取り組む授業です。
本校の美術工芸科は、1992年東京学館総合技術高校創設時の工芸科から始まり、2003年に美術工芸科と学科名が変わりました。(2006年校名変更-東京学館船橋高校)
学科名が変わると共に授業内容も変化しているのですが、この工芸基礎は工芸科時代から軸となっている授業です。
工芸分野は陶芸の窯に代表されるような特殊な設備が必要なのですが、それらが充実しているのが本学科の特徴でもあります。
今年の1年生は56名。それをまず2班に分け28人、さらにそれを陶芸班、金工班、木工班と3班に分けますので、人班9~10人という少人数で行われます。
こちらは陶芸班。
粘土をひも状にして積み上げていく「手びねり」、陶芸の基礎的な技術です。この後、乾燥し素焼き、釉薬を塗り本焼きします。
こちらは金工班。
削っている青いモノは蝋(ワックス)で、指輪の原型を作っています。原型ができたら石膏で型を作りそれを焼く→焼くとワックスが溶けて流れ空洞ができる→そこに溶かしたシルバーを流す。ロストワックス技法といいますが、金属工芸でも鋳造という分類です。
こちらは木工班。
スプーンを削り出しています。木工はカンナやノコギリ、ノミ、などの道具の使い方を身に付けます。木材は種類によって固さや重さが違ったり、木目の向きも考えて作業をしなければいけません。切る、削る、磨くというシンプルな作業ですが奥が深いです。
この「工芸基礎」は1学期陶芸→2学期金工→3学期木工というようにローテーションして、1年間で3つの素材を経験するということになります。
そして2年になると「伝統工芸」という授業でもう一度この3つの素材を扱い、さらに技術を高めていきます。そして3年の卒業制作へと繋がっていきます。
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